脱炭素政策のやりすぎは破滅に繋がる

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なし 脱炭素政策のやりすぎは破滅に繋がる

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2023/8/28 10:40 | 最終変更
タツ  管理人   投稿数: 2447
最近のドイツは経済が悪化し「欧州の病人」とさえ呼ばれています。この一因の1つに脱原子力による再生エネルギー政策があります。
引用:
ドイツ国民の過半数が脱原子力に反対する2つの理由 5/15(月) https://news.yahoo.co.jp/articles/44c1e4d43026391f8e0903b1c77a1a37901fefea?page=4
たとえば私が住んでいるミュンヘンの電力・ガス供給企業シュタットヴェルケ・ミュンヘン(SWM)は、去年11月3日に、「電力卸売市場での調達価格が高騰したため、2023年1月1日から電力料金を約2倍に引き上げる」と企業・市民に通告した。
 この結果、毎年2500キロワット時(kWh)の電力を消費する家庭が、月々支払う電力料金は、これまでの62.71ユーロ(8779円・1ユーロ=140円換算)から122.7%増えて、139.64ユーロ(1万9550円)になった。年間電力料金は、752.53ユーロ(10万5354円)から1675.67ユーロ(23万4594円)に高騰することになった。
 これまで、電気代の値上がり幅は、1年間に2000~7000円程度だった。それが2023年には、一挙に約13万円も増えるというのだ。私は33年間ドイツに住んでいるが、これほど急激な電気代の値上げは経験したことがない。
 SWMが大幅な引き上げを通告したのは、電力料金だけではなかった。同社は2022年10月18日、「ガスの調達価格が高騰しているので、2023年1月1日からガス料金を約93%引き上げる」と発表した。この結果、毎年2万kWhのガスを消費する家庭では、月々支払うガス代が159.17ユーロ(2万2284円)から、307.41ユーロ(4万3037円)に増えることになった。
 ドイツでは、ガスは最も広く使われている暖房方式だ。ドイツ連邦経済・気候保護省によると、2019年には4600万世帯の家庭の48.2%がガス暖房を使っていた。
引用:
輸出40%減 EV時代に逆行した自動車大国ドイツが「欧州の病人」と化した三つの理由   2023/08/22 https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2023/08/18/2023081880161.html
ドイツの産業用電気料金は、ドイツを除く他のG7(先進7カ国)に比べ2.7倍も高い。高価な電気料金は製造原価に跳ね返り、輸出競争力の低下は避けられない。

ドイツは一般家庭よりも産業用の電気料金は優遇されています。これであれば一般家庭ではさらに高騰していることが伺えます。

さて、世界で最もEV自動車の普及率(8割~9割)が高いとされるノルウェーの政策で、こんな記事がありました。
引用:
「EVシフトは綺麗事ばかり」電気自動車先進国の「悲惨な現状」とは 2022年09月16 https://car-moby.jp/article/news/ev-shift-leads-to-disastrous-situation/
ノルウェーでは、いまや新車販売のうち80%超が電気自動車(BEV)になっています。そこまでBEVが普及すると問題になるのが電力供給です。
環境意識が高いノルウェーでは、火力発電の割合はわずか2%程度。日照時間が短いノルウェーでは太陽光発電があまり使えないため、生活で使う約95%の電力は水力発電でまかなわれており、川が凍り水力発電が使えない冬季は生産貯蔵していた水素を使って発電しています。
水力発電は電力コストが安いため、ノルウェーでは電力価格も安く電気代はドイツの2/3程度。街のいたるところに急速充電設備が設置され、BEVを支障なく使える環境が整っています。ただし、現在ノルウェーでBEVが使いやすいのは、比較的人口が少ない北部だけです。
さらに悲惨なのが電気代の高さです。ノルウェーでは生活電力を水力発電でまかなっているとはいえ、発電設備が集中している北部から南部へは送電することができず、ノルウェー南部ではおもに電気を海外から購入しています。
2022年は、ウクライナ危機や水力発電の要となる雨量不足などの影響により電気代が高騰しており、いまや電気代はガソリン価格以上になっています。しかも、ノルウェーのガソリン価格は元々EUのなかでもトップレベルの高さです。
現在ノルウェー南部の首都オスロ近郊では1kWhあたり電気代は1ユーロを超え、BEVを満充電するのに100ユーロ(約1万4,000)もかかるようになっています。
電力需要が高まった2022年の冬の一般家庭の電気代は、日本円換算で1ヵ月あたり12~13万円にものぼったそうです。一定額以上は政府が負担してくれるものの、この電気代の異常高騰にオスロ周辺に住む市民は悲鳴を上げています。
引用:
wiki
ノルウェーはロシアを除く欧州最大の原油生産国・輸出国で、原油生産量は2013年現在で世界第16位、石油輸出量は2010年現在で世界9位である。 しかし、両国ともOPECには加盟していない。 ノルウェーはまた、世界第5位の天然ガス生産国であり、ロシアに次ぐ、EU加盟国への天然ガス供給国となっている。

ノルウェーは欧州最大の原油生産国・輸出国であり、結果的にはその莫大な利益を補助金としてEV自動車を支えていることが分かります。しかし、ノルウェーのような豊かな国であってもこのような政策は現実的に電気料金が高騰し国民の生活を圧迫する事となっています。

ましてや、資源もなく、電気も他国から融通することができない日本が、ドイツの再エネ政策を今のまま継続し、ノルウェーのようにEV自動車(8割~9割)を推進したならばその負担は全て国民の負担となり、想像を絶するものとなるのは明らかです。地球温暖化というものが事実なのかどうかは別にして、これが脱炭素政策というものであれば、輸出資源もない国、日本はその政策によってその遠い将来よりも近い将来国が自滅することになるでしょう。

ノルウェーはSDGsランキング7位だが。。。
ノルウェーは欧州最大の原油生産国・輸出国であるにも関わらずガソリン価格は非常に高い。同じ産油国であるサウジアラビアと比べ約3.5倍です。これは税金によるものでガソリンを使わないようにする1つの政策のようにも思えます。ノルウェーが如何に自国での環境に配慮しているかが伺えます。
引用:
Gasoline prices, 21-Aug-2023 https://www.globalpetrolprices.com/gasoline_prices/
日本181.9005円
ノルウェー 325.9375円
サウジアラビア 90.629円
しかし、原油を輸出している以上他の国でそのガソリンを使うことになり、世界全体では脱炭素という観点から見れば貢献するどころではありません。その莫大な利益でガソリンを使わない国内環境を整備し本来自国で使うガソリンさえも他国で代わりに使ってもらっているという単に自国の環境だけに配慮された政策です。全く世界に貢献することはありません。2023年SDGs達成度ランキングでノルウェーは7位となっています。SDGsの基準は世界に貢献しているかどうかの基準は設けられていないと思われます。
引用:
SDGs優等生の不都合な真実 「豊かな国が高い持続可能性を維持している」という嘘 2020年10月8日 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/sdgs_3.php
国連はSDGsの見直しを
インフラの整備などは、もちろん国内ベースで評価すればいい。しかし国内での消費による環境負荷を正しく評価するには、国外で生じた環境負荷もきちんと計算に入れなければならない。
それをしていないから、富裕国ほどSDGインデックスの点数が高くなり、彼らが国外でもたらしているダメージは見過ごされてしまう。これではいけない。いくら開発面で高い点数を得ても、地球環境に対して及ぼした破壊的な影響をそれで相殺することは許されないはずだ。
実はSDGインデックスの作成者側もこの問題には気付いており、評価手法に関する脚注で(簡単に)触れてはいる。だが結果として算出方法が見直されることはなく、環境負荷の問題は軽視されたままだ。

まさにこれに当てはまる国の1つがノルウェーだと言えるでしょう。
また、こういった矛盾という点では脱炭素政策が国益にならないことを一番よく知っている国は、最も二酸化炭素を排出している国である中国とアメリカだと思います。
 
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