ZZR1100のエンジンオイルを選ぶ時の基準
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この度、ZZR1100の車検でプラグ交換の際、プラグホールにオイルが少し溜まっていました。恐らく大きな要因はバイクが古くなりプラグホールのガスケットの劣化が原因かと思われます。しかし、前回はほとんどオイル漏れがなかったことを考えると、ひょっとしたらオイル交換時にJASO(日本自動車技術会規格)規格でいうところのMA1というオイルを使ったのもその一因かもしれないと思い、エンジンオイルの種類について考察してみました。また、バイクのエンジンオイルを選定する場合、色々な記号があり値段もまちまちでどれを選択したらよいかやたらと悩むことが多く謎解きの記号を少しでもわかるようにまとめてみました。
SAE(Society of Automobile Engineers「米国自動車技術者協会」)規格
これはオイルの粘度の規格です。例:「10W-40」 WはWinter=冬でWの左横の「10」という数字は低温時の粘度を表し数字が低いほどサラサラ。従ってサラサラなほどエンジンを掛けやすいという特徴があります。一方「40」という数字は高温時の粘度を表し、数字が大きいほど粘度が高い、つまり固くなるというように考えれば分かりやすいと思います。
JASO(日本自動車技術会規格) によるバイク限定のオイルについて
1998年にJASO規格によりMAとMBのグレードが誕生とありますが一般的に知られるようになったのはかなり後からのように思います。バイクのエンジンオイルの規格で
JASO:MA=クラッチが滑らないように考えられたオイル
JASO:MB=クラッチが別にあるなどで滑りを主として考えられたオイルがJASO:MBです。
さらにMAの中でもMA1(摩擦係数が比較的小さい)とMA2(摩擦係数が比較的大きい)の2種類が存在します。大型バイクなどはMAの中でもMA2を選択したほうが良いとされています。
APIエンジンオイル規格について
アメリカ石油協会(American Petroleum Institute) が定めた石油に関する規格で、一般の店舗に行ってもなじみのある規格です。例:SG(高速走行から一般走行までより過酷な使用条件に対応するもの)SA、SB、SC、SD、、、、、SM、SNなどがあり、Sの横のアルファベットが下位ほどグレードの高い規格となります。
さて、(平成23年5月改訂)二輪自動車-4サイクルガソリンエンジン油(JASO T 903:2011)の規格利用マニュアルでは、このバイク用JASO規格に相当するAPI規格の4サイクルエンジンオイルのグレードはSG、SH、SJ、SL、SM(SM/ECは除く)、SN(SN/RCは除く)と書かれています。この中から選択しても良いと思われますが、残念ながら実際一般の店舗へ行っても古い規格のせいかSG、SHといったAPI規格のエンジンオイルについては販売されていないようです。
鉱物油と化学合成油
エンジンオイルには鉱物油と化学合成油があり、化学合成油100%の方がエンジンにとって良いように思われます。ただし、1980年以前に製造された車両に使用されたオイルシールは化学合成油の耐性がなくオイル漏れを引き起こす可能性があるとも言われています。化学合成油は高価でなのでこの2つを混合して製品としているものもあります。
ZZR1100エンジンオイル選定について
従って、ZZR1100の場合、エンジンオイルの選択方法として、メーカー推奨のオイルを選ぶのがベストかもしれません。そこは自分の予算と安心との葛藤で他の選択肢を取るのであれば、オイル粘土については、SAE規格(10W-40)を使用し、JASO(日本自動車技術会規格) であれば、MA2を選択、また、APIエンジンオイル規格の中から選択するのであればSJ、SL、SM(SM/ECは除く)、SN(SN/RCは除く)のものを選ぶ。ということではないでしょうか。
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- ZZR1100のエンジンオイルを選ぶ時の基準 (タツ, 2020/11/15 16:35)