民宿小林(パラグアイ)

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2015/5/5 22:54 投稿者:  kuromame  (記事一覧)  [ 6585hit ]

km53はこんな所です
km53はこんな所です
砂利道を歩くこと5分
砂利道を歩くこと5分
民宿小林(屋上から)
民宿小林(屋上から)
 
イグアスの滝を見た後、僕らは時間をかけて遥か遠く、ボリビアのウユニ塩湖を目指す予定でした。ブラジルのイグアスからボリビアへ行くツーリストは、ほぼ必ずその間にある国パラグアイを通ります。でもパラグアイってあんまり観光名所がないんですよね。世界遺産も国内で1つだけだったかな。そんな国で僕が唯一行きたかった場所はイグアス日本人移住地。日系人の方が農業を開拓してできた約200世帯が住んでいる小さな村です。

ブラジルの移住地とは違い、日系人1世の方も沢山住んでいるそうです。そしてこの村にはツーリストを受け入れてくれる宿がいくつかあります。何処に泊まろうかと考えてた時にブルガリアで出会った翔太君とメールでやり取りしていて、翔太君とイグアス移住地へ行く日にちがかぶってたので何処に滞在するのかとか聞いたところ、民宿小林という初めて耳にする宿の名前を教えてくれました。

何でもその宿に泊まった人が今まで泊まった全宿で一番良かったと絶賛していたそうです。そんな情報を聞いたからには1、2泊は泊まってみようと思い、ホームページで電話番号を調べて予約しました。ブラジルのイグアス村からローカルバスで国境に行き、ブラジル側で出国手続きを済ませました。そこから歩いてパラグアイのイミグレに行き、入国スタンプをもらってからその目の前にある標識もないバス停からパラグアイ側の町シウダーデルエステのバスターミナルへ。ここまでで約3時間半経過。

ローカルバスの乗り継ぎが悪く、ブラジル側のイミグレで大行列ができていたので意外と時間がかかりました。そしてバスターミナルからorlely expressという一番安いローカルバスに乗り、km53(キロメトロ53)という所にあるSOSという看板の前で降ります。国境の街シウダーデルエステから53kmの場所という意味です。紙に「km53 SOS」と書いて、ここで降ろしてって言ったらOKでした。

料金は15000グアラニー(約380円)。km53はこんな所です(笑)SOSの看板のみ!ここから看板側にある砂利道を歩くこと5分ほどで民宿小林です。なんと入り口を撮り忘れてました。屋上から撮った写真ですが、こんな建物です。何もないところに家が2、3軒家があるなかの1軒が民宿小林。門を入ると小林のお父さんが「はいはい、いらっしゃい。」とお出迎えしてくれました。

部屋は個室で建てたばかりの新館なのでとても綺麗。小林なお母さんが掃除しまくってるので水回りも清潔です。宿の屋上から見た景色。超大自然!敷地内では子猫とジョン子という超人懐っこい犬、ネイマールに雰囲気が似ているな馬がいます。馬にはお父さんにお願いしたら乗せてもらえることもあるらしい。

その後リビングへに行くと、なんと久々の麦茶を出してくれました!しかも冷蔵庫に入ってるので何時でも飲んでいいとのこと。嬉しすぎる。近所の人達が遊びに来ていて、普通に日本語が飛び交っていて日本に戻ってきたような感覚に陥りました。暫くすると、小林のお母さんが仕事から帰ってきて「無事に着いた?今日はアサード(南米の焼肉)するからね。」と言う嬉しすぎる言葉が!

どうやらこのイグアス移住地の学校で日本語教師をされていた方が明日帰国されるということで焼肉大会があるという事でした。その方と僕ら2人ともう1人宿泊していたダイキ君、あと現地の人達2人、小林のお父さんとお母さん、息子さんでバーベキュー。この焼肉が本当に美味しかった。そして夕日が美しすぎる。パラグアイの移民や移住地の事や日本で出稼ぎに行っていた時の話しなど、おもしろい話しをいっぱい聞かせてもらいました。


初日からとても楽しく、すでにこの民宿小林を出たくなくなっていました。滞在中は小林のお父さんに色んなところに連れてってもらったな。そして宿に戻ったら一緒にテレレという南米の冷たいお茶を飲む。まるで子供に戻ったようなひととき。民宿小林の敷地内にある庭でミミズを獲って近所の川に釣りへ。僕らは小物ばかりだったけど、お父さんは大物を釣り上げてました。

小林のお父さんはもう全てがワイルドで、その場で魚を捌きながら「こんなの生で食えるよ!」と言ってました。僕らは無理だと思ったので帰って天婦羅にして食べました(笑)小林のお父さんには近所のお友達の農場や牧場にも連れてもらいました。お友達の農場でマンゴーが山ほど取れて、それを全て頂きました。これがでかくて甘いしめちゃくちゃ美味しい。毎日、大好きなマンゴーを食べれたのは幸せだったな。牧場では日本で見たことがないような巨大なブタが!


夕方には宿を少し出て夕日を見に行くという贅沢な日々。滞在3日目には翔太君がやってきて宿泊客もどんどん増えてきました。その日は皆で移住地の中心へ。鳥居のある大きな公園で見た事がない遊具があったので皆子供の様に遊んでた。20~40代の大の大人が必死!笑 宿に帰って夜になると美味しいご飯。まじで最高だった。

かなりリーズナブルな料金でお世辞抜きで本当に美味しいお母さんの手料理をほぼ毎日食べさせてもらった。餃子!カレー!すき焼き!天婦羅そば!お好み焼き!皆毎日「まじで美味いと!」連呼してたな。近所の方が作ったという黒ごまプリンがこれまた日本でも売れるレベルに美味しい。週に2回、餅つきもしていています。よく見るとワイルドなお父さんはマッチョです。腕が超太い!ちょっと手伝っただけなのに少しお餅を頂いてしまった。そしてワガママを言ってお雑煮まで作ってもらっちゃいました。

「作り方を教えた事はあるけど、作ってあげたのは初めてだわ。」と言ってました。(笑)ありがとうございます!小林のお母さんはサバサバしていて思った事をハッキリと言ってくれる気持ちが良い方です。本当に良き時代の日本のお母さん!という感じ。毎日、色んな話しをしてくれるで本当に楽しかった。毎朝お母さんが町の中心へ仕事に行く時にお父さんが車でお見送りに行くので一緒に乗せて行ってもらい、その時買い物したり、街歩きしていました。

町の中心には最近できた銀行もあるし農協もあります。農協には日本の商品がずらりと並び、手作りの納豆や漬物まで売られている。もちろん中心街にはバスでも行けます。こんな感じでいつの間にか2泊の予定が4泊に延泊、さらには6泊に延泊して一週間も滞在していました。最終日はお父さんと一緒に土曜日で週末しか開いていない人気のラーメン屋に行ってきました。まじでここ民宿小林を出たくなかった。


ギリギリまで延泊しようかどうか迷っていたぐらい出るのが嫌だった。ここまで宿が恋しいと思ったのは初めて。本当に最高の宿です。目指すはウユニ!民宿小林で初日から一緒だったダイキ君もウユニに行く予定だったので同行する事に。ウユニに気持ちを切り替えるぞ!と言いながら宿を出発しましたが、この後ボリビアでダイキ君と別れる日までの約3週間、3人揃って「民宿小林に戻りたい。あー戻りたい。」と永遠にぼやいていました。笑 というか僕ら2人は3ヶ月経った今でも民宿小林の話しをよくします。それほど思い出深く、絶対いつか戻りたいと思う宿です。
 
地図  [KML] [地図表示]
 
料金1人 40000グアラニー(約1000円)
部屋タイプツインルーム、ファン、トイレシャワー付き
食事朝食不明
立地条件何もない畑の中にポツリと立っている民宿
Wifi速度普通
満足度★★★★★★★★★★ VERY GOOD!!
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